ヤンキーになりたかった

食う寝る遊ぶエビデイ

最近のこと(2018-08-16): 辞めた同僚の話他

最近のことを書こうにも、どうにも仕事の話ばかりになりそうで困る。

仕事の話は書けない。機密にあたる情報はもちろん、そうじゃない情報も。前者は当然として、後者は何より特定につながりそうなのが怖い。

社内研修の話を思いっきり書いた手前、説得力はゼロだけれど。

 


と言っても、これらが書けたのは、もうずいぶんと懐かしい話だからだ。 

現在進行形の話または最近の話では、当事者が誰かとか事の詳細とか、周囲の人の記憶がわりと鮮明で、格段と特定のリスクが高まる。

特定されると社会生活が終わる、と考えているわけじゃないけれど、簡単にバレるのは面白くない。

 

どうして仕事の話ばかりになるか、というと、まあ週の5日をそれに費やしているからと言うのが絶対的にある。

でも、このブログを始めた頃だって週5日勤務をしていたし、それでいて――自分で言うのもなんだが――わりといろんな記事を書いてきたと思う。ではそれらを書いた頃と今の差異はなんだ? と問われても、現状では「仕事」と抽象的に言わざるを得ない。

そして、ではその「仕事」において何があったのかと問われるに至れば、それはまさに上述した「仕事の話」の範疇に足を踏み入れることとなるため、ここで万事休すなのである。

 

仕事で何があったにせよ、忙しくなった/労働時間が長くなったというならば話は簡単である。そしてそれは事実だ。

だが、それだけじゃないから話はややこしい。

簡単に言えば環境の変化。様々なことが誰かの気まぐれで変わり、それに振り回される日々。挙句そのお陰で金までかかるのだから、正直言って「やってられない」。

気分としては、こんな感じの曲が似合う。

こんなのおかしくない?

こんなのおかしくない?

  • ドミコ
  • ロック
  • ¥250

どぉなっちゃってんだよ

どぉなっちゃってんだよ

  • 岡村 靖幸
  • ロック
  • ¥250

「やってられない」ことだけじゃなくて、変化が続いたことそれ自体や連日の猛暑もストレス源になっていたのか、久々に本当にダメになった。時間の許す限り布団にくるまっていないと気が触れそうになる。いやむしろその時点で狂っているのか?

兎角そんなわけだから、週末に何かするのも億劫で、最近は映画も観に行けていない。

 

ただ『カメラを止めるな!』は、チネチッタ公開初日に観に行った。あの頃は比較的元気だった。

これはたいそう面白かった。いろんな人に薦めたかったが、こういう映画は薦め方が難しい。

ネタバレが〜なんてのはみんな言ってるからどうでもいいとして、当時はまだ規模が小さくて、単館系映画も選択肢に入れる人じゃないと薦めても観に行ってくれなさそうだったし、そういう人ってすでに情報は手に入れていそうだったし、ぶっちゃけ何を話せばいいのか分からなかった。

結局私が直截その話をして薦めたのは2名だけだったが、今ではあのヒットぶりである。面白い作品を多くの人が楽しんでいるのを観るのは、とても気持ちがいい。

 

最近、初めて電子書籍を買った。電車での行き帰りとか、暇なときにちまちまと読んでいる。

買ったのは榎戸洋司フリクリ〈1〉』。同名OVAのノベライズで、1〜2話が収められている。読みながら、the pillowsの曲が頭をよぎり、不意に泣きそうになる。上述の「ダメになった」せいなのか、最近はやや涙腺が弱くていけない。『トップをねらえ2!』の最終話でも嗚咽してしまった。

フリクリ 1 (角川スニーカー文庫)

フリクリ 1 (角川スニーカー文庫)

 
トップをねらえ2! Blu-ray Box

トップをねらえ2! Blu-ray Box

 

 

マンガとかラノベは巻数が多くてかさ張るので、できれば電子書籍に移行していきたい。けど、ラノベはやたら書き込みをしてしまうから紙の方がいいのだろうか。

そのほか最近読んだ本で言えば、古谷田奈月『無限の玄/風下の朱』が素晴らしかった。

無限の玄/風下の朱 (単行本)

無限の玄/風下の朱 (単行本)

 

 

 

繰り返しになるが、最近はブルーで仕方がない。

本を読んでアニメを見るほかは、 この記事にも書いたように音楽を聴きながらただ夜の街を歩いている。

さすがにこの時期は夜でも暑く、ずっと歩いていると汗が噴き出るのだが、だからと言って疲れたからぐっすり眠れるというわけでもない。歩こうが歩くまいが、寝つきは悪い。

よく近所のラブホテルのことを考える。そういえば、カップルが入っていくのも出て行くのも見たことがない。経営は大丈夫なんだろうか。自分のこともままならないのに、余計なことを考えてばかりだ。

夜に歩きながら聴くASIAN KANG-FU GENERATION「荒野を歩け」は最高で、『夜は短し歩けよ乙女』を思い出して泣きそうになる。ここが京都だったらいいのに、と思うけど、夏はクソ暑いからやっぱり嫌だな。ま、東京もクソ暑いんだけど。

『夜は短し』は、花澤香菜演じる黒髪の乙女が盤石って感じだったのは勿論、星野源演じる先輩も良かった。『逃げ恥』を経た星野源の、性欲と恋愛感情をどのように捉えるべきかみたいなジョニーとの問答のシーンに唸ってしまった。 

 

同僚の女性が会社を辞めた。上で幾つかストレス源を推測してみたが、どうやらこれも少なからず影響していそうだな、と今にして思う。

まあ、遅かれ早かれそうなるとは思っていた。

彼女の扱いがあまりにも不当だったからだ。事の子細は省略するが、何故彼女がそんなことを――それも陰口として――言われなければならないのか、一切分からなかったし、それをニヤけながら言う連中が「これを聞いたお前も共犯だぞ」という目を向けて来ることも腹立たしかった。

結果、彼女は辞めた。まあ、正解だと思う。彼女が死ななくて良かった。

 

彼女が辞めたことは、彼女にとっても良かったと思っている。こんな追いこまれる形で辞めたいとは思っていなかっただろうが、そのまま殺されるよりよっぽど良い結末だった。

けれど、そのことが原因でちょっとここ最近は悶々としている。勿論、彼女は悪くない。

悶々とするのは、私が、上記の共犯者へと誘う視線を送られた飲み会で、肯定否定のいずれの態度も表明できず目線を逸らしてお茶を濁したこと、その曖昧な態度を以てして、私も確かに共犯であり、有責であると考えてしまうからだ。そしてまた、そう考えること自体が、なんだか自身の万能性をどこかで信じている者の振舞いのように思えて、それがしゃらくせえのでまた悶々とする。

悶々。

 

以上が、ざっくりとした最近のこと。

気分が盛り上がらない、というところに尽きる。バイブスが至らない。

髪を切るのも服を買うのも、暑いのと、憂うつなのとで、ままならない。字余り。

特に髪は、一か月前には切ろうと思っていたのに、ずっと先延ばしにしている。髪だけに。これでまた、髪の量多いですね、なんて牽制を食らいそうだ。伸びきってふやけたインスタント麺みたいなものだ。ありがたみはない。

 

 

日曜日、どうにかこうにかユニクロジーンズを1本買った。試着室で、ジーンズなんて着るのは何年ぶりだろう? と考えた。5年ぶりぐらいかもしれない。鏡に映る自分に、ものすごく違和感があった。

ベストジーニスト賞

ベストジーニスト賞

  • provided courtesy of iTunes

裾上げを待つ間、タリーズでミルクティーを飲みながら、三浦しをんまほろ駅前多田便利軒』を読んだ。

突然現れたマイペースで何を考えているのか分からない、けれど何故かいろいろできる怪しい男に振り回されつつ、それまでわりと真面目だったり不器用だった男が否応なしに変化していく――今のところそんなストーリーが展開されそうで、つまりまあある種の典型的なストーリーなのだが、これが面白い。まだ途中なので、まだまだ読める。

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)

 

 

 

「日記」というカテゴリを設置しておきながら、こんなふうに「最近どうなんよ」という類の話を書いたことは案外となかったような気がする。

気恥ずかしくて、過去記事やiTunesAmazonのリンクをたくさん貼ってしまった。

けれど、「最近」一番考えていて、この記事に書きたかったのは、カルチャーの話を含まない、会社を辞めていった彼女についての部分なのかもしれない。

 

これを書くと職種がバレそうだが、この記事を書いている間に、応用情報技術者試験の受験申込み期間が終わっていた。これで4回連続、申込み試験に不合格だ。

こういうのを忘れずにできる人って凄いと思う。

さて、試験に対して振り上げた拳をどうしよう……TOEICでも受けようかな……また5割切りそうだけど……

 

2018年7月のプレイリスト

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前回やってあまり反応もなかったプレイリストを公開するやつだが、懲りずに7月も作成したので同様に公開してみることにした。

 (前回の記事↓)

 

異常な暑さによる疲れが原因なのか、仕事が急に多忙になったせいなのか、その他もろもろのせいなのか、最近は精神が参っていけない。

そういうときはひとまず歩く。その間も考えは頭をぐるぐる回り、その多くはネガティブなものなのだが、次第に疲れてくるとなんかどうでもよくなって、落ち着きを取り戻す。だいたいいつもそんな感じでやってきた。少なくともこの数年は。

だけども、今年は暑くて敵わない。夜の散歩も汗が吹き出て堪らない。そんなときのお供にしていた曲たちです

 

--なんて書くと、ちょっぴりコンセプトっぽくて良い感じでは?  と書く前は思っていたんだが、

純粋に長えな、これ。

 

【ルール】

・プレイリストは一月に一つ作成する

・作成当月に限りプレイリストへの曲の追加削除や曲順変更を認める

・一つのプレイリスト内における同一アーティストの重複選出は認めない。同じ作詞作曲者の楽曲のカバーは例外とする

 

⚪︎プレイリスト(52分)

 

⚪︎楽曲ごとの説明

 

凡例

■アーティスト「曲名」(「収録CD※」)リリース年

説明(感想)

※初出CDとは限らない

 

◾️羊文学「ハイウェイ」(「オレンジチョコレートハウスまでの道のり」)2018年

イントロがなんか落ち着く。一番サビくらいから盛り上がって。

最初にこういうのを持ってきたかったのと、なんか聴く回数が増えていたので入れた。

 

◾️印象派「常温じゃない関係」(「常温じゃない関係」)2018年

かっこいい声とやや舌っ足らずにも聞こえる可愛い系の声の対比が面白くて、あとはサウンドだけで聴ける。

ぶっちゃけあんまり歌詞とか覚えてないけど、好き。

 

◾️SHISHAMO「熱帯夜」(「SHISHAMO 3」)2016年

「明日も」とか「ねぇ」が人気のSHISHAMOだけど、この曲が一番好き。このアンニュイさみたいなのが。

最近みたいなクソ暑い熱帯夜に聴きたくなる。

 

◾️フレンズ「夜にダンス」(「夜にダンス」)2016年

MVのダンスが、ちょっとだけ演劇作品に出て来るダンスを思い出してしまってノスタルジック。

いつでも聴いても良い曲ってのは貴重。

 

◾️ものんくる「ここにしかないって言って」(「ここにしかないって言って」)2017年

Wikipedia先生によるとジャンルはジャズ。そうなんかいな。ジャズは詳しゅうない。

なんか歌い方とか声が好き。

 

◾️SUSHIBOYS「アヒルボート」(「WASABI」)2018年

歌いだしの「アヒルボート乗る アヒルボート漕ぐ アヒルボート乗って 海までYeah! Yeah!」の歌詞の印象に反して、ラップめっちゃかっこいい。ビビる。

 

◾️tofubeats, 玉城ティナ「すてきなメゾン feat. 玉城ティナ」(「POSITIVE」)2015年

tofubeatsの楽曲はもちろん素晴らしいんだけど、玉城ティナの声がときどき椎名林檎に聞こえて驚く。

この声で、当時18歳ですよ。めっちゃビビる。どうなっとんねん。歌詞も含めて。

 

◾️Ghost like girlfriend「sands」(「WITNESS」)2018年

かっこいい。もちろんポップスとして良質なんだけど、イントロでいきなり存在感が強いギターその後も随所に挟まれて、いい感じにアクセントになっている。サビ前とか。

ちなみにCメロっぽいところがグサグサ刺さって、大変に心が痛い。

 

◾️ドミコ「こんなのおかしくない?」(「hey hey, my my?(Extra Edition」)2017年

かっこいい。仕事中も何度か頭の中で「こんなのおかしくない?」って流れて大変だった。

「ほんとそれな!」って感じだった。

 

◾️MONO NO AWARE「マンマミーヤ!」(「人生、山おり谷おり」)2017年

このよくわかんないけど、ちょっぴり懐かしい感じは何なんだろう。

「もういい!どうにでもなる気がする」の開き直りがちょっとぐっとくる。

 

◾️LUCKY TAPES「22」(「22」)2018年

オシャレな感じの音楽で表すしかないのは自分の語彙力を呪う以外ないのだが……。

身体が動く感じとか、この出だしとかはブラックミュージックっぽいのに、ちょっと聞きやすくて、オシャレな感じなんだけど入っても許されそうっていうか。

 

◾️ニガミ17才「化けるレコード」(「化けるレコード」)2018年

これもまた何を言っているのか分からないんだけど、なんかかっこいい。

MVの平沢あくびのあの表情は、自分を可愛いって分かってるやつの顔だ。

 

◾️さかいゆう「Fight & Kiss」(「Fight & Kiss」)2017年

アウトロがピアノで盛り上がってピシッと終わるのがとってもかっこいいのでラストに置いた。

順番とか抜きにしてもかっこいい。

 

 

並べて、楽曲ごとになにか書いてみると、全部同じようなことしか書けていない……。

先月のものに比べ、より「最近の曲」ばかりになってしまった。これらのバンド、好きっていうよりこの曲しか知らんぜってのが実は多い。

あげく歌詞も実はそんな聴いていなくて、なんかよくわかんないけど落ち着くとかテンション上がるぐらいでプレイリストに突っ込んでいった。 

あまりにもいい加減である。

 

テキトーなことを書いているけれど、歩道橋の上で夜風を浴びながら聴くのが本当に気持ちが良いんすよ。それにしては長いけど。52分。

気分が優れなかったので、今聴く曲を昔好きだった曲にすると、生来それを聴いたときに今を思い出してつらくなって昔みたいに聴けなくなりそうだから――そんな風にビビって、新しい曲を、今まで聴いたことないような曲を、と躍起になった面は否定できないけれど、あとは少し、下に引用するツイートのような気分でもあった。

 

 〆の言葉にしては中途半端だけれど、そんな気持ち。

 

今注目のバンドSuchmosの代表曲や名前由来!気になる恋人の噂!?まとめてみました!!

最近の文化系女子に大人気!  今年行われたロシアW杯のNHKのテーマソングにも選ばれるなどますます人気が出てきそうなSuchmos(サチモス )

気になるデビューのきっかけ身長体重について、特に調べもせず偏見でまとめてみました! 

ほかにも、気になる熱愛彼女についての情報も……ぜひ最後までご覧ください!

 

 

Suchmosのプロフィール

サチモスさんのプロフィールは以下です。

 

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名前

Suchmos

結成時期

2010年8月

ジャンル

オルタナティブ・ロック、ガレージ・ロック

 

ちなみに気になるバンドメンバーですが、バンドなので4人だと思います!

 

Suchmosの結成経緯

 

サチモスさんの結成の経緯ですが、

高校の同級生だったKenさんとSuzyさんが目黒のライブハウスでばったり遭遇して意気投合!

そのまま近くのスタジオに移動してセッションをしていたところ、気づいたらメンバーが集まっていたそうです。

 

ですが初期メンバーのボーカルの方が受験、進学を機に脱退。

代わってSuchmosに加入したのが、

当時渋谷WWWでバイトされていたYONCEさんでした。

 

Suchmosのデビューのきっかけ

 

サチモスさんのデビューのきっかけですが、2014年に開催されたレーベル主催の音楽コンテストで優勝したんだそうです!

翌年2015年にアルバム「Suchmos」でメジャーデビュー。

コンテストで優勝なんてすごいですね!

 

Suchmosの代表曲

 

大人気のサチモスさんですから有名な曲もたくさんありますが、今回取り上げるのはこの曲です!

 

 

CMにも起用されている曲なので

耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか!

 

最初の歌詞は「Stay to in the Tokyo paradise.」と歌っているそうです。

目黒区出身のサチモスさんにとって、地元である東京はまさに楽園なんですね!

 

Suchmosの身長体重は?

 

サチモスのみなさんの身長、

体重は公開されていません…

が、映像で見る限り、ボーカルのYONCEさんは180cm以上ありそうです。

細身なので体重は63kgぐらいでしょうか。

 

他のメンバーの方もバンドマンなので

みなさん170cm以上💪あると思います!

 

Suchmosの出身校は?

 

サチモスのみなさんの出身校は公開されていませんが、

管理人の妄想によると

ボーカルのYONCEさんの出身大学は青山学院大学なんだとか!

 

発言が独特なYONCEさんですが、

青学と聞いて納得です!😊

 

Suchmosの名前の由来って?

 

サチモスって珍しい名前ですよね?

その由来がやっぱり気になっちゃいます!

 

なんでもメンバーのみなさんがみんな犬好き🐶で、

犬を飼うならどんな名前にしたいかという話になったとき

みなさんが思いついた名前の頭文字から

つけられたそうです。

 

Suchmosに彼女っているの?

 

気になる熱愛中の恋人についての情報ですが、

調べた限りでは見つかりませんでした

でもバンドマンさんなので、

まあたぶんいるでしょうね!

 

まとめ

 

これまで、

Suchmosさんについて書いてきましたが、

いかがでしたか?

 

◯◯2世とか和製△△なんてワードが飛び交う音楽業界で、

個性的なキャラクターと音楽でその地位を確立してくれそうですね。

 

それでは、最後まで読んでくださって

どうもありがとうございました!^^

 

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シェアしてくださると幸いです◎

 

※この記事はフィクションです。登場する人物、団体名、サチモス等は架空であり実在のものとは関係ありません。

 

変人の集まりという言葉ほど信用ならないものはない

「俺らマジで濃いメンツだよなー」

なんて言うやつがいるけれど、その言葉は全く信用ならない。

 

濃いメンツとは言うが、そもそも濃いとは何なのか?  どういう場合であれば、その集団は濃い人たちの集まりということになるのか? そのあたりは、訊いたところできっとまともな回答は得られまい。

それでもこう返ってくることだけは容易に想像がつく。「キャラが濃い」と。

「キャラ」というのもまた曖昧な概念だ。私たちはよくキャラと言うけれど、それがどんなものなのかあまり分からないまま、漠然とした概念としてその言葉を使っている。

 

キャラに近い言葉には「パーソナリティ」を挙げられなくもないが、「キャラ」の範囲はそれよりも広い。

そこにはその人の性格のみならず、クセのようなものが多分に含まれる。ちょっとした言葉遣いのクセや仕草のクセ。「キャラが濃い」とは、そのようなクセ=逸脱と結びつきが強いらしい。

それでも「濃い」という言葉との関連性は見えづらい。クセがあれば、どう濃いのか。クセは「強い」とは言うが「濃い」とは言わない。「濃い」と結びつくのは、味とか色とか……。

味や色が濃いというと、沈着というかそこに溜まっているような印象を受ける。色素とか、うま味成分や苦み成分。

となると、キャラが濃いとはその逸脱が溜まっていった果ての姿なのかもしれない。しかし、どこへ?

 

「キャラ」という言葉は、体の良いレッテル貼りである。XXキャラと名指すことは、その人物をそのカテゴリに押しとどめることだ。いじられキャラとか天然キャラ。そしてそのレッテルは、本人以外がその人物に貼るものである。「天然」はまだしも「いじられ」は自称できまい。

キャラは、共犯的なものであるし、個人というよりその集団全体での認識である。だからそのキャラ認識を100%誰かの責任に帰すことはできない。

しかしそれを前提としても、XXキャラという認識は、それを言う本人がそう感じているのだというものとして結論づけざるを得ない。

 

で、最初の話題に戻る。

「俺らマジで濃いメンツだよなー」

それは、発話者であるお前がそう認識しているにすぎない。

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だから「だよなー」と同意を求めるように言おうと、本人のなかでそう結論付けられているならば、それはもうそこで完結してしまう。

 

「濃いメンツ」というのが「キャラが濃い」の言い換えであることは上述したとおりだ。キャラの濃さが逸脱具合によることも。

しかしそもそも、全く逸脱のない人間などいるだろうか? 平均的人間像そのままの人はいるはずもない。逸脱というのは生活の痕跡であり、その意味では誰もが「キャラが濃い」可能性を秘めている。

 

では、実際に「キャラが濃い」とされる起点はなんだろうか。それは、逸脱を観測できるほど、またはその逸脱に慣れ親しむほど親密になるということである。そして逸脱が溜まるのは記憶に於いてである。

ただそれだけのことでしかなく、逸脱の度合いはその実関係がない。

ちなみにキャラの濃さが逸脱に依存する以上、それは「変人」と言うときも同じである。「変人の集まり」なんて自称しているその言葉もまた表題のとおり信用できたものじゃない。

 

「俺らホントに濃いメンツだよなー」

そもそもキャラは他称である以上、濃いメンツなのは「お前ら」であり、「俺ら」を使用した時点で上記の文は論理破綻している。

だからこれは「俺ら仲良いよなー」を言い換えているにすぎない。それならば、「俺」を含むことも納得できる。彼は仲の良さの再確認がしたかったのだ。本人は無自覚なままだが。

そして私たちもまたその破綻や迂回に無頓着なまま、それに首肯したのだった。横浜の不味い居酒屋で。

なんだこれ。ディスるはずがただの良い話じゃねえか。

 

そんなことを、高橋久美子『いっぴき』を読みながら思い出しました。

なんか作詞家、詩人みたいな肩書のせいで見えにくいけれど、わりと「普通の人」って感じの感性の独白やエピソードが並んでいて、でもそこが面白味になっている感じの本です。

いっぴき (ちくま文庫)

いっぴき (ちくま文庫)

 

 

『センセイ君主』の予告が飛ばしすぎてる

映画の予告編は面白い。時にこれを世紀の発見であるかのように誇らしげに喧伝する人が居るが、映画の予告編はわざわざ発見されるまでもなく面白いのである。

何故ならば、まず観客の興味を惹くために面白い見せ場のシーンだけを流すからである。面白さのコンデンスミルク。本編の良いところをすべて予告で出し切っていようと、本編を観に劇場に足を運ばせた時点で鑑賞料はもう懐にあるわけだ。憎いね、この。

 

予告が面白いと言うことは、当たり前のことを確認することに他ならない。

または、時にコミカルなシーンじゃないはずなのにちょっと笑えてしまうシーンが含まれていたときにそれを揶揄して言うに過ぎない*1

しかし最近、とある映画の予告編でたいそう度肝を抜かれた。これはシーンを面白シーン詰め合わせ的予告の域を出ているし、ちゃんと掛け値なしに面白いと言えるものだった。それがこれである。



幸田もも子センセイ君主』を、『君の膵臓をたべたい』『となりの怪物くん』の月川翔が監督した、まあよくある少女マンガ実写化作品である。というか月川翔ってなんだよ、ホストかよ。

そして今作の"イケメン"である弘光先生を演じるのは国民の彼氏を自称する竹内涼真。盤石の布陣すぎて怖い。

 

そんな『センセイ君主』の予告の凄さを説明する前に、少女マンガ原作映画の予告にありがちなことを挙げよう。

まずメインヒロインの女の子に彼氏ができる場面から始まる。多くはどこか性格に難がある*2。しかしなんだかんだ付き合っているうちに、距離が縮まってくる。

予告が半分すぎたあたりで一瞬静かになり、良い感じのミディアムバラードが流れはじめる。

迎える危機。そして静かなカット。

タイトルが読まれる*3

 

そういうタイプの予告は、主にメインヒロインとイケメンの人物像を提示し、二人の関係がどう変化していくのかを映すわけで、それはたしかに映画の情報を周知するものになりえているかもしれないが、長々とした物語の説明にすぎない。

 

改めて『センセイ君主』の予告を観ていく。

全体を通して、主題歌であるTWICEの「I WANT YOU BACK」を流しながらコミカルなシーンを繋げて見せていく構成になっている。そこに涙を誘うフックとなりそうなものの香りはしない。この「軽さ」は、主題歌のボリュームが大きくなって以降特に高まり、矢本悠馬川栄李奈が「ふーたりさくらんぼー」と歌い、それに浜辺美波が「いーやー」とリアクションする場面でその頂点を迎える。

しかし、この物語の説明を放棄したような予告が、実はものすごく巧みなのである。

 

竹内涼真がピアノを弾きながらジャケットを少し脱ぐシーン、これはもう冒頭から色気たっぷり。ね、この竹内涼真がイケメンなんっしょ。わかるわかる。んでお相手は? ってなタイミングで現れる浜辺美波。やたらクルクル回るなこいつ、と思っているタイミングで教壇に立つ竹内涼真

キャー! 今回の竹内涼真は先生なのね! そして先生と生徒の禁断の恋! ――とこの11秒でまずどの立場の二人が恋愛する映画なのかが分かる。

直後、ヒロインのやや怖い顔と音楽の変調から、この浮かれた恋*4が一筋縄ではいかないこと、どうやらこのヒロインにも少女マンガの恋愛における大きな問題が潜んでいそうなことが分かる。

 

直後、浜辺美波演じるヒロインの佐丸あゆはが、彼氏いない歴=年齢で、恋に恋する16歳であることが一瞬だけテロップで示されるが、それよりも特徴的なのは彼女の多弁さだ。その多弁さは、ゴシック体の過剰なテロップにより強調される。

「ドキドキときめいたりするのって二次元だけの話!?」

これに対し、川栄李奈演じる中村葵は「ばーろー」「ガチ恋したら胸ボンババぼんだっつーの」と応じる。このワンカットから、たぶん葵はあゆはの恋愛相談にアドバイスを返して物語を動かす狂言回し的な「いいやつ」なんだろうなということが分かる。

「だーよねっ」と振り返りざまに言うあゆは。あ、絶対にこいつアホだ。

 

あゆはがアホであると察された直後に出て来る竹内涼真演じる弘光由貴。こちらのテロップは情報量が少なく、また表示時間も長く読みやすい「数学教師 頭脳明晰」

そんな弘光先生が「運命の人」であると思ったあゆは。先の「二次元だけ」のフレーズも相まって、恋に恋するタイプであることが、テロップを見落としていてもここで分かる。

イメトレをしながら走るシーンや多弁さから、アホさに加えて猪突猛進さも備えておりまた危なっかしいことも分かる。その証拠に彼女は赤信号に突っ込んで自動車に轢かれかけている。それを弘光先生がバッグを掴んで止めてあゆはは九死に一生を得るのだが、その際の「ゔっあぶねっ」という野太い声は、やはり彼女が少女マンガの恋愛においてかなり恋愛偏差値の低いキャラであることを雄弁に主張する。

 

道路に飛び出しかけたあゆはを止めた弘光は、「危ないだろ」などと怒鳴るのではなく冷静に「赤は『止まれ』って教わらなかったですか?」と丁寧語で、問いかける形で言う。

ここでは、超ドSな俺様系イケメンのように横暴ではなく、またあゆはのことをパッと止められるように周りが見えており冷静である弘光の性格が表現されている。

そして、猪突猛進/冷静、アホ/頭脳明晰、教師=教える側/生徒=教えられる側という複数の二項対立がこのイケメンとヒロインの間には存在していることがここで分かる*5。ちなみにここまで41秒である。

 

つまり、「物語の説明を放棄」と言ったが、むしろこの予告は、分かりやすいナレーションこそ入らないが、ちゃんと物語を説明していたのだ。

ブコメの物語の説明に必要な要素は、男と女の性格、二人の立場、出会い方、そして最初の関係性である。

これらは上述したように、すべてナレーションなどの過剰な説明を挟むことなく極めてコンパクトに、そしてそれゆえに非常にテンポよく語られていた。

これは、私がこの予告を高く評価したポイントその1である。

 

続きを見ていこう。

弘光の「赤は『止まれ』」のセリフを受け、「甘いですよ、先生!」とあゆはは応える。

そしてラジカセのボタンを押すのに合わせてBGMのボリュームが上がる。

「好きが踊ると、恋が始まる」

続けて出て来るのは、弘光先生と肉体的に接近し、それこそ胸が「ボンババぼん」しそうなシーンを短めにいくつも映し込み、「俺を落としてみなよ」とぶっこむ。

え!? マジっすか!? そんなこと言っちゃうんすか、マジで!?

と、国民の彼氏まさかの爆弾発言にビックリしている間に、カーステのつまみが捻られ、またもBGMのボリュームが上がる。

ここから予告はキャスト紹介になるが、そのあとは、くだんの「ふーたりさくらんぼー」につながっている。

 

BGMのボリュームが上がって以降は、この映画がどんな雰囲気の映画かをアピールすることにより注力した構成となっている。

もちろん、こういう映画に大事な、イケメン役たる竹内涼真にキュンときそうなシーンのチラ見せは欠かさないが、それよりも特徴的なのは、BGMと全体を覆う「軽さ」だろう。

先述したが、中村葵の「この恋愛バンビちゃんがー」以降にその傾向はピークを迎える。それはもはや露悪的とすら言ってもいいくらいだ。「ふーたりさくらんぼー」の後にあゆはは耳を塞ぎながら「いーやー」と叫んでおり、それが何やら聞きたくない、耳が痛いことであることは分かるが、どうしてなのかがぶっちゃけ分からない。

 

しかし、そのことはこの予告編の良さを貶めるものではない。

その前にまずBGMの話をするが、「I WANT YOU BACK」は言うまでもなくジャクソン5のカバー*6であり、R&Bルーツの曲らしくリズムに乗りやすい曲となっている。だからこそ予告編の「軽さ」が強調されるわけだが、より大事なのはアーティストだ。

TWICEは韓国発の女性アイドルグループだが、このファン層がガチで若くて女性に偏っている。

 上に引用した記事ではLINEアンケートが行った好きな女性アイドルグループ調査の統計データが紹介されているが、ファンの内女性は66%で、年齢層で言えば10代が34%、20代が27%である、という。

 

有名曲のカバーなので巧妙に隠されているが、この予告は全編そのTWICEの曲がかかっているのである。これは西野カナが冒頭からかかる『となりの怪物くん』の予告より本来ならば人を選びそうな事態である。



そう。人を選ぶのだ。これはきっとその後の、あゆはの猪突猛進すぎるノリもそうだし、全体的に「軽い」感じもそうだろう。

センセイ君主』の予告が全体的にその雰囲気で伝えるのは次のようなことだ。

これはエンタメに振り切っています、こういうテンションです、主題歌はTWICEでこんなノリのシーンが出て来ます、この感じがハマる人はどうぞお越しください。

 

そのようにして、この予告は、これでもかとターゲットを絞りにきている。きっと10代女子に。

予告があくまで映画館やYouTubeで見れる広告である、と考えればむしろこれは正解の手法なのである。全方向を向いて、ぼんやりとした広告を打つよりよほど良い。

この振り切り具合が、私がこの予告を高く評価したポイント2である。

 

多くの予告編では、ここまでテンションを伝えようとはしていないし、またここまで振り切ってはいない。こと少女マンガ原作の実写映画においては、「伝説の少女マンガ」のようなテロップやナレーションを入れることによって、あとはどういうものか分かるでしょ、と観客の予備知識に丸投げしている部分でもある。

これをちゃんとこれだけやった、という「ポイント2」の方に、私はむしろ驚いた。

これがあるから「ニッポンの恋を明るくします」というキャッチコピーに説得力が出る。

 

さて、「きっと10代女子に」と上述したのは何も当てずっぽうではない。

それは統計データが示すTWICEのファン層にもよるが、以下の記事も参考にできる。

こちらでは、明確に「10代女性」がメインターゲットになりうる旨のことが書かれている。

つまり、主題歌担当アーティスト*7のファン層やノリ、学園もので先生との恋愛という設定から10代女子向けと言ったが、そこにはそうであってもおかしくない背景がある、ということである。

実際、『センセイ君主』は特異にも、通常の映画が土曜日または最近は金曜日と週末に合わせて封切を迎えるのに対し、週の中日である8/1(水)が公開日となっている。

これは、もう夏休みに入っている学生を狙いにいっていると邪推しても、そう相違ないのではないかと思えてしまう*8

 

今回は、情報の詰め込み方が上手く、またテンションを伝え、ターゲッティングを行えていた(ように思えた)という2点において素晴らしい『センセイ君主』の予告を紹介した。正直、もうほとんど満点なんじゃないか、と思う。

つい先ほども書いたが、『センセイ君主』は8/1(水)に東宝系ほかで公開される。

陸王』『過保護のカホコ』などの竹内涼真、『君の膵臓をたべたい』『崖っぷちホテル』などの浜辺美波という旬の2人をダブル主演に迎えた一作。

この夏、観たい映画の一本に加えてみてはいかがだろうか?

 

 

 ……あ、私ですか?

見に行かないですよ、TWICE、全然分かんないですもん。

 

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*1:OVER DRIVE』の「ビビった瞬間負けなんだよぉ」とか。

*2:そしてたいてい俺様系で超ドS。

*3:メインヒロイン単独の場合もあれば、イケメンと声を合わせるときもある。またワーナー系は、それいつも同じ女性の声。

*4:この推測は無論BGMから成り立つ。

*5:先述した弘光の「赤は~」のセリフはテロップが出ない。これもあゆはとの対比になっている。

*6:当時の邦題は「帰ってほしいの」。

*7:アーティストが、新曲は○○のタイアップだと紹介するとき、アーティストもまた広告となる。

*8:ファーストデイ料金は、高校生料金より高いのでおそらくあまり関係ない。

2018年6月のプレイリスト

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本当は映画の感想でも書きたかったのだけれど、仕事が忙しくてそれどころじゃない。

平日は腰を据えて書く時間が取れそうになく、そんな生活だと休日もまずは休息が最優先となるので、どうしても長めの記事を書くってのはプライオリティが低くなる。

なんていうのは言い訳なのだが、とはいえそれは今回の話もまったくの無関係でもない。

 

忙しくなると仕事に行くのが億劫になる。元々べつに乗り気じゃないが、より酷くなる。

例えば6月の頭の仕事がそうだった。

私はそこでプレイリストを作成し、音楽を聴きながら向うことで気を紛らわそうとした。言わば気分のドーピングである。

今回の記事は、そのプレイリストを紹介しよう、というものである。

 

【ルール】

・プレイリストは一月に一つ作成する

・作成当月に限りプレイリストへの曲の追加削除や曲順変更を認める

・一つのプレイリスト内における同一アーティストの重複選出は認めない。同じ作詞作曲者の楽曲のカバーは例外とする

 

○プレイリスト(44分)

open.spotify.com

 

○楽曲ごとの説明

 

凡例

■アーティスト「曲名」(「収録CD※」)リリース年

説明(感想)

※初出CDとは限らない

 

椎名林檎孤独のあかつき 」(「いろはにほへと/孤独のあかつき」)2013年

NHK Eテレ「ニッポン戦後サブカルチャー史」のEDに使われていた気がする。

「走り出せ地球は大きいから 抱き締めろ命は短い」って歌詞がとても良い。

 

■女王蜂「金星 Feat. DAOKO」(「Q」)2017年

めっちゃかっこいい。それに尽きる。めっちゃかっこいい。めっちゃかっこいい。

 

パスピエ「永すぎた春」(「&DNA」)2017年

前曲からほぼ間髪入れず始まるのが気に入っている。

「人も世も移り変わり 空だけ青いまま」と、大胡田なつきの声で歌われると、途端に神話的な雰囲気が出てきて胸が詰まりそうになる。

 

ACIDMAN「赤橙」(「創」)2002年

サビの声がすごい心地いい。

中高生の頃に聴いていた深夜ラジオの記憶が少し甦る。年代もそうだし歌詞少しもそう。

 

あいみょん「愛を伝えたいだとか」(「青春のエキサイトメント」)2017年

歌い方というか歌詞の言い方が良い。

冒頭でもうやられる。「君の"愛してる"が聞きたいや Ah」のAhのフェイクでやられる。

 

私立恵比寿中学自由へ道連れ」(「アダムとイヴの林檎」)2018年

椎名林檎のカバーなのだが歌い方が完全にエビ中のそれになっている。アイドルだからと侮るなかれ。しかしラスサビ直前にアイドルしていて最高。尊い。神。

 

くるり「ワールズエンド・スーパーノヴァ」(「くるりの20回転」)2016年

チルくて且つ最高にテンションが上がる。きっと「涼宮ハルヒの憂鬱」と合わせたMADのせい。

「どこまでもいける」の根拠の無さは「エモ」。

 

ぼくのりりっくのぼうよみ「朝焼けと熱帯魚」(「Fruits Decaying」)2017年

ぶっちゃけダサめの曲だと思うんだけど、なぜか口ずさみたくなる。

アニメ「刻刻」のEDだったが、ED映像ではやたら下着姿のヒロインが出て来る。これもダサい。

 

欅坂46「風に吹かれても」(「風に吹かれても(Spacial Edition)」)2017年

欅坂はメッセージ性の強い楽曲が有名だが、こういう恋愛ソングの方が聴きやすい。凡庸とも言えるが。

この曲はMVで珍しく平手友梨奈(てち)が笑顔を見せているので好き。

 

チャットモンチー「女子たちに明日はない」(「チャットモンチーBEST~2005-2011~」)2012年

冒頭のユニゾンから勢いがあってかっこいい。「メイクもおしゃれも手を抜き出して くすんでいった赤い糸」って歌詞に、無性に涙が出そうになる。

 

■爆弾ジョニー「終わりなき午後の冒険者」(「みんなの幸せ」)2014年

軽快な鍵盤の音が心地よい。タイトルも、終わりじゃない感じがラストっぽい。

「お天道様 さあ照らして 導いて」最高。

 

 

いざ並べてみると、どうにも拭いきれないミーハー感がある。最近の曲が多すぎて。

社会人が組むプレイリストは、中高生の頃によく聴いていた曲で構成されると相場が決まっていそうなものだが、この中でそうなのはくるりだけ。あと少しACIDMAN。当時は女性ボーカルの曲がなんでかあんまり聴けなかった。

なんでだろう。今となっては謎だ。

 

それにしても、プレイリストを簡単に共有できるってのは、楽でいい。良い時代だ。

アプリはいい。リリンが生み出した……いや、やめよう。

歌や音楽が絡むとすぐこのセリフをパロディしたくなるのは、オタクの悪いクセ。エヴァの呪縛である。

 

 

ゲーム脳の思い出と、街を闊歩するZOZOSUIT野郎

ゲームをしなくなって久しいが、このあいだ会社で柄にもなくゲームの話をしてしまった。

そのせいか、ふと「ゲーム脳」なる言葉を思い出した。

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ゲーム脳とは、日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄が、2002年に出版した『ゲーム脳の恐怖』(NHK出版)内で提示した造語である。

森によれば、ゲームを頻繁にプレイする人の脳は認知症患者のそれと同じような状態になっているという。その状態を森は「ゲーム脳」と呼称し、警鐘を鳴らそうとした。

無論これは似非科学の類である。それにそのゲーム悩状態は短時間のお手玉を2週間続けることで解消されるというのだから、テクノフォビア的なビデオゲームアンチのプロパガンダであると断定してもいいだろう。NHK出版だし。

 

さて、「ゲーム脳」はあくまで脳の状態を指す言葉だった。しかし私の母は、そのキャッチーな言葉に別の意味を勝手に付与してしまった。

 

1999年7月23日、羽田空港新千歳空港行のANA61便は、包丁を持ち込んでいた当時28歳男性にハイジャックされた。犯人はフライトシミュレータのゲームを趣味としており、機長に対し自身に操縦を行わせるよう要求した。最終的に犯人は私人により現行犯逮捕され墜落は免れたが、犯人の要求を拒否した機長が刺殺された。

母はこの事件の犯人が述べた「レインボーブリッジの下をくぐってみたかった」という犯行動機を以て、「ゲーム脳」という用語にゲームと現実の区別がつかなくなること*1という意味を勝手に与えてしまったのだ。

つまり、前にもハイジャック事件があったけどあのとき思ったゲームと現実の区別がつかないこと、あれが「ゲーム脳」なのか! というわけである。

 

2004年6月21日、佐世保市内の小学校で当時小学校6年生だった女児が同級生女子児童をカッターナイフで切りつけ殺害する事件が起こった。佐世保市小6女児同級生殺害事件である。

加害女児は事件後、被害女児が「生き返ったら謝りたい」と述べたとされているが、これが母の逆鱗に触れた。死んだ人が生き返るわけがない。そう思うのはゲームのコンティニューシステムのせいだ! と言うのである。んな阿呆な

しかし母は至って真剣だったようで、私に「人って生き返ると思う?」と訊いたらしい。記憶はないが、私はそのとき「そんなわけないじゃん」と答えたらしい*2。これは母のお気に入りのエピソードらしく、就活でなかなか内々定が出ず父が「俺は子育てに失敗したんだな!」と口走ったときも、このときの回答を聞いて自分は子育てに成功したと思ったのだと慰められた。なんだこれ地獄か

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母の言うゲームと現実の区別がつかないという話を上記のように一笑に付すことは簡単だが、しかしアニメやゲーム内の概念も含めた本来無関係なはずの知識を参考にして現実世界を解釈してしまう認識のバグがしばしば起こることもまた事実である。

例えば中途半端な行き止まりの道を見ると、これはイベントをこなし後に解禁されるマップだな、と思ってしまったり、口頭での会話の中で「いいね!」ボタンを押したくなったり。

私たちの認識する「現実」は、すぐにそういう本来無関係なはずの知識によって浸食され、拡張される。

 

最近よく遭遇する認識のバグは、街中で見かけるマーブル模様の服についてのそれで、もうあれがZOZOSUIT(ゾゾスーツ)に見えて仕方がない。

 

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ZOZOSUITとは、オンラインアパレルショップZOZOTWONを運営する株式会社スタートトゥデイが発表した体型測定スーツである。

全身にドッドマーカーの付いたボディスーツを着用し、スマートフォンのアプリでそれを撮影することで体型を測定する仕組みを採用しているのだが、その目的上、ZOZOSUITはごくプライベートな空間で使用されることが前提となる。

しかし、である。認識のバグは反射的に起こるものだ。認識のバグは思考に先立つ

だから、ZOZOSUITを着て歩く人はいないと分かっているはずなのに、不意に街中でマーブル模様を見ると「あ、ZOZOSUITだ!」と反射的に思ってしまう。無論すぐに「いや、違うわ。そういう柄なだけだわ」と思い直すのだが。

 

このバグで困るのは、どうやらあの柄の服を着ている人がそれなりに多くいるらしいことだ。それもわりと幅広い層が着る柄らしい。このことは、ZOZOSUITの登場後はじめて認識した。

おかげで、私はその柄を見るたびに反射的に「あ、ZOZOSUIT!」。私の認識では、街中はZOZOSUITを着て歩く不審者で溢れかえっている。もちろんそんなことはないと分かっているつもりだ。しかし、私は何度もマーブル模様に騙されている。

あと何度マーブル模様を見れば、それがこのバグの修正パッチになりうるだろうか……。

 

こんなところで認識のバグという現象を再認識したくなかった。

それにZOZOSUITは、やっぱりあのガンツスーツみたいなデザイン/方式のほうが、未来テクノロジー到来感があって楽しげだったな……。

私はガンツスーツを着たかった。二宮和也になりたかった。

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もしかしたら私が見かけたマーブル模様のなかには、違うと思いこんでいるだけで本当にZOZOSUITを着ていた人がいたのかもしれない。

ボディにピッチリとフィットする真っ黒なガンツスーツよりその可能性はありそうだ。

あの娘、ぼくがZOZOSUIT着て街に繰り出したらどんな顔するだろう? 私が「あの娘」ならそんなのは嫌だが、あるいはニノなら許されるんだろうか。

 

ニノになりたい。もうニノになるべきなんじゃないかって思い始めた。

そして時々サクラップ

頭上に悠然とはためく 漠然とした夢を掲げ

この道の先はまだまだ見えず 失敗からしか何一つ学べず

 

今回の話は、まあなんていうか、そんな話。

 

*1:そもそも「現実とゲームの区別がつかなくなる」という言葉も、どのような状態を指すのか曖昧だが。

*2:そこで「うん」と答えていたらそのまま死の不可逆性を己の身体で証明させられていたまである。